イギリス・ロンドンの国立美術館 “National Gallery”

イギリス・ロンドンの中心部にある有名な国立美術館といえば、”National Gallery (ナショナル・ギャラリー)”。名画の多くを無料で鑑賞できることも人気を博している一つです。ナショナル・ギャラリーの歴史と共に、美術館の魅力をご紹介します。

Contents

National Gallery
ナショナル・ギャラリー建築の秘密

ナショナル・ギャラリーは、キングス・ミューの跡地に建っています。ギャラリーの建築家であるウィリアム・ウィルキンスは、ナショナル・ギャラリーを建設する際に多くの建築方法を活用されました。

1826年、近隣にあったカールトン・ハウスは、摂政公の邸宅であるために取り壊されました。ですが、その中でも印象的な柱だけは保存されていました。ウィルキンスは、その中から8本の柱を選び、新しいナショナル・ギャラリーの建物に使用。東側と西側のポルティコに使用されたと考えられます。

ナショナルギャラリー正面
開館までの長い道のり

長い間、ギャラリーの最適な場所についての議論が行われていました。1831年、トラファルガー・スクエアにナショナル・ギャラリーを建設することが議会で合意。ナショナル・ギャラリーの建設地にトラファルガー・スクエアが選ばれたのは、ロンドンの中心部に位置すると考えられたからです。1838年にナショナル・ギャラリーは遂にオープン。

ロイヤル・アカデミーとの関連

ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツは、ナショナル・ギャラリーの建物に収容されていました。1869年に、ロイヤル・アカデミーはピカデリーの新しい建物に移転しています。

 

入館料無料の理由とは…?

ナショナル・ギャラリーの目の前に広がるトラファルガースクエア。当時、ロンドン・ウエストサイドから馬車で訪れる富豪。そして、イーストエンドからは貧しい人々が徒歩で到達することができる場所でした。その光景に「絵画は社会のすべての人々で楽しむことができる」と新たな視点を見出しました。

そして、ギャラリーは特権者だけのものになるのではなく、できるだけ多くの人々に楽しんでもらえるようにと、以下の条件が適用されました。

・入館料無料

・開館時間を延長する

・中心部に位置していてアクセスしやすい場所であること

トラファルガースクエア
トラファルガースクエアの噴水

 

ギャラリー内での収益

ナショナル・ギャラリーのショップでポストカードなどの商品を購入したり、カフェで飲食をしたり、オンラインで注文した印刷物を印刷するたびに、それらの収益がナショナル・ギャラリーのサポートになっています。

その他にも、書籍の出版、画像のライセンス、レンタルスペースの提供も行っていて、これらもすべて、ナショナル・ギャラリーが何世代にもわたり現在に至るまで、世界の名画を守っていくために役立てられています。

音声ガイドの収益もドネーションに繋がります。

 

 

無料で鑑賞できる有名な絵画
サンドロ・ボッティチェリ
『ヴィーナスとマルス』

 

ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
『ひまわり』

 

ヤン・ファン・エイク
「アルノルフィーニ夫婦像」

 

ポール・セザンヌ
「女性大水浴図」

 

 


National Gallery

Trafalgar Square, Charing Cross, London

WC2N 5DN, United Kingdom

https://www.nationalgallery.co.uk/

Tel : +44 20 7747 2885

Opening Hours : Daily, 10.00 – 18.00 | Friday, 10.00 – 21.00

 

イギリス・ロンドン在住。 2012-2013年、ワーホリでトロント・カナダ。アメリカを一人旅。後にヨーロッパへ。美術鑑賞・映画鑑賞・海外旅行・写真・読書・香水が好き。自身で撮影した写真とともに、イギリス・ロンドンの魅力や美術に纏わることなどを綴ります。
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